そうめん|職人の誇りと伝統、全国のおすすめご当地素麺の産地比較。

そうめん|職人の誇りと伝統、全国のおすすめご当地素麺の産地比較。

こんにちは、「むすび」石原です。

約1200年前、中国から伝わり、「日本の麺のルーツ」になったそうめんは、江戸時代まで、セレブの料理でした。

庶民に広まって以降、素麺づくりは、全国に拡大し、産地の気候や製法の違いによって、様々な「ご当地素麺」が生まれました。意外にも幅広い、そうめんの世界をどうぞ覗いてみてください。

【 お伝えしたいこと!目次 】



  1. 全国各地の素麺(そうめん)
    1. 全国各地へ、大和国・三輪発祥の素麺
    2. 産地の其々に宿った、素麺職人の誇り
  2. 全国ご当地素麺、産地10選
    1. 白石温麺(しらいしうーめん) 宮城県
    2. 大門素麺(おおかどそうめん) 富山県
    3. 和泉素麺(いずみそうめん) 愛知県
    4. 三輪素麺(みわそうめん) 奈良県
    5. 播州素麺(ばんしゅうそうめん) 兵庫県
    6. 小豆島素麺(しょうどしまそうめん) 香川県
    7. 五色素麺(ごしきそうめん) 愛媛県
    8. 半田素麺(はんだそうめん) 徳島県
    9. 南関素麺(なんかんそうめん) 熊本県
    10. 島原素麺(しまばらそうめん) 長崎県

1.全国各地の素麺(そうめん)

日本麺ルーツ「索餅」に近い長崎土産「よりより」
▲ 遣唐使により伝来した「索餅」、油で揚げた縄状お菓子です。

1-1.全国各地へ、大和国・三輪発祥の素麺

「日本三大素麺」と聞いて、何処のそうめんを思い浮かべますか?

奈良県「三輪素麺」、兵庫県「播州素麺」、香川県「小豆島素麺」の3つの産地が、一般に挙げられます。

日本のそうめんは、奈良時代に遣唐使が、持ち帰った「索餅(さくべい)」、小麦粉と米粉を練ってねじり合わせ、油で揚げたお菓子なるものが、起源とされています。

大和国三輪(奈良県桜井市)へ、伝来して約1200年。今では全国へ広がり、特徴あるそうめんが、数多く存在します。

油を使わない白石温麺(宮城)、半乾きで丸めて乾燥させる大門素麺(富山)、色彩豊かな五色素麺(愛媛)、ひやむぎのような太さの半田素麺(徳島)など、様々あります。

産地の風土と伝統の職人技が生む素麺の豊かな個性
▲ 産地其々の職人の誇りと個性が、産地其々の特徴を作ります。

1-2.産地の其々に宿った、素麺職人の誇り

全国には、そうめん職人たちが、誇りを込めて作り上げた、個性豊かな「ご当地素麺」が、それぞれ存在します。

気候が違ったり、小麦粉が違ったり、乾燥法が違ったり、手延べ麺や機械麺、容姿や細さも、様々です。

それぞれの産地に歴史があり、個性があり、そうめんの世界も、バラエティーが豊かで、なかなかに奥深いです。

全国の著名な「10産地」について、ざっくりと特徴を記しました。お気に入りのそうめんを選ぶ、一助になりましたら幸いです。

2.全国ご当地素麺、産地10選

おすすめ素麺産地比較「全国ご当地そうめん10選」
▲ 全国主要「10素麺」、産地に独自の歴史や個性が存在します。

2-1.白石温麺(しらいしうーめん) 宮城県

通常、手延べ素麺は、生地を延ばす際、乾燥を防ぐために油を塗ります。

白石温麺は、油を使わず、うち粉(澱粉)を振りながら製麺します。胃に優しく、病院食や離乳食にも重宝されます。

特徴は、約9cmという、麺の短さもあります。つゆハネが少なく、食べやすい。また若干太い麺は、茹で延びしにくく、小麦の風味がしっかり感じ取れます。

尚、「温麺」と呼びますが、温めるだけでなく、冷やしても美味しく、通年で食せます。

2-2.大門素麺(おおかどそうめん) 富山県

室町時代から続いた、能登の幻のそうめん「輪島素麺」から、薬売りの行商を通して、江戸時代に伝わったとされる大門素麺(「おおかど」と読みます)。

一般的な棒状のそうめんではなく、半乾き状態の麺(約2m)を丸めて、そのまま乾燥させた独特形状のそうめんです。

若干太めな麺で、油を使用しないことも特徴です。

丸髷(まるまげ)の独特の形状から、「丸まげ素麺」とも言われます。茹でる時は、麺を2つに割ることが必須です。

半乾きで丸めた後に乾燥させる独特形状の大門素麺
▲ 半乾き状態で丸めた後、乾燥させる独特形状の大門素麺です。

2-3.和泉素麺(いずみそうめん) 愛知県

一度乾燥させたそうめんを、加湿して、柔らかい半生状態へ「もどし」を行う、珍しい「半生もどし素麺」です。

この製法は、愛知県三河地方に夕方吹く、湿気を含んだ特有の風に由来します(「そうめん風」と呼びます)。

天日で干された麺が、「そうめん風」に当たり、柔らかく、絹衣のように、上品な風合いになったとされます。

尚、そうめんは、一般に冬に製造されますが、和泉素麺は、「そうめん風」に合わせ、夏に作られるのも特徴です。

2-4.三輪素麺(みわそうめん) 奈良県

「日本の麺のルーツを遡れば、そうめんに至り、そうめんのルーツを遡れば、大和国三輪(奈良県桜井市)に至る。」

三輪は、日本のそうめん発祥地で、播州(兵庫県)、小豆島(香川県)、島原(長崎県)への伝承など、多くのそうめん産地は、三輪素麺の流れを汲んでいます。

「細きこと糸のごとく、白きこと雪のごとし。」

三輪素麺の特徴は、強いコシです。コシが強いため、より細く、より長く、生地を延ばすことができるのです。

そうめん発祥の三輪素麺の最高級そうめん「神杉」
▲ 日本の麺文化の礎に多大な影響、素麺発祥地の三輪素麺です。

2-5.播州素麺(ばんしゅうそうめん) 兵庫県

日本三大そうめんの一つ、播州素麺(「ばんしゅう」と読みます)。主に、兵庫県たつの市で生産されます。

「揖保の糸」ブランドで有名で、そうめんの生産量が、日本一の産地です。

かつての播磨国と但馬国(ともに兵庫県)の国境を源流とし、瀬戸内海へ注ぐ、揖保川の流域。

水質が良く、良質な小麦と、赤穂の塩田で作られた海塩、そして比較的少雨で、天日乾燥に適した気候条件の下で、約600年の伝統を誇る、そうめん産地が形成されました。

2-6.小豆島素麺(しょうどしまそうめん) 香川県

江戸時代初期、小豆島の島民が、大和国の三輪(奈良県)に立ち寄り、そうめん製造技術を学び、島に持ち帰ったのが始まりとされます。

讃岐うどんの先祖とされる小豆島素麺は、モチモチで、弾力の強いコシが特徴です。

また、小豆島名産「胡麻油」を、製麺時、生地の練り込むことも特徴です。

酸化が抑えられ、保存性が高く、ほのかに黄色がかった色彩で、香ばしい胡麻の風味が感じられる小豆島素麺です。

天然素材で綺麗な元祖「色つきそうめん」五色素麺
▲ 天然素材の綺麗な色彩、元祖「色つき素麺」の五色素麺です。

2-7.五色素麺(ごしきそうめん) 愛媛県

今や全国各地で見られる「色つき素麺」ですが、元祖こそ、徳川家光公時代からの歴史を持つ五色素麺です。

道後温泉と並ぶ伊予松山の名物で、近松門左衛門や正岡子規などの文化人たちにも、賞賛を受けました。

白生地のそうめんに、梅肉(赤)、鶏卵(黄)、抹茶(緑)、蕎麦(茶)を混ぜた、鮮やかな五色のそうめん。

人工着色料を使わず、自然素材で彩られた、手延べそうめんです。

2-8.半田素麺(はんだそうめん) 徳島県

江戸時代、中国山地を流れる吉野川の中流、徳島県つるぎ町半田に広まった半田素麺。

他地域なら、「ひやむぎ」と呼ばれかねない、直径1.7mm近くある骨太そうめんです。

山間地の半田は、農業に適さないものの、吉野川を行き交う平田船によって、小麦粉、塩、油の入手が容易でした。

また、中国山地の清い伏流水と、山地から吹き降ろす冷風が、そうめんづくりに適し、伝統の味が育まれました。

完全手作業て作る希少「手延べそうめん」南関素麺
▲ 機械を一切使わずに完全手作りの稀有な存在、南関素麺です。

2-9.南関素麺(なんかんそうめん) 熊本県

機械を一切使わない、「完全手作り」の手延べそうめん、量産できず、存在自体が希少なそうめんです。

豊臣秀吉公へのお茶献上で汲まれた水が湧く名水(ホタル)の里で、小麦産地であったこの地に、江戸時代初期、手延べ製麺技術が伝わりました。

南関素麺は、細さを極めた「白髪素麺」と、髷を結ったような「曲げ素麺」の2種があります。

伝統工芸の息遣いを感じさせ、「完全手作り」ならではの滑らかな喉越しと、コシの強さが特徴の南関素麺です。

2-10.島原素麺(しまばらそうめん) 長崎県

江戸時代初期の「天草・島原の乱」で荒廃し、島原は、ほぼ無人化しました。

その島原へ、そうめん名産地「小豆島」から島民が移り住み、そうめんづくりが根付いたとされます。

細さやコシの強さ、滑らかな舌触りなど、優れた品質を生む製麺技術を持ち、三輪素麺や他有力産地の下請けとして、発展してきた歴史があります。

現在、島原素麺ブランドを推進し、播州素麺に次ぐ、国内2位の生産量を誇る、そうめん一大産地になっています。

▼ 【商品】熊本県南関町産 完全手作り 手打ち 手延べそうめん 南関素麺。


▼ 【記事】素麺の歴史や製麺法について。こちらの記事もどうぞ。

▼ 【記事】完全手作り南関素麺について。こちらの記事もどうぞ。


以上です。最後までお読みくださり、有難うございました。

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