ミツバチ減少① 世界農作物の1/3の受粉を担う大恩も、絶滅へ向かう危機。

世界有数の農薬大国、日本① 各国使用量統計の現状や、期待する農薬効果等。

こんにちは、「むすび」石原です。

こんなに身近なミツバチに、絶滅危惧があります。信じられませんが、ご存知でしょうか?

野菜・果物はもちろん、コーヒー、植物油、牛・羊の牧草、コットンまでも、ミツバチの受粉で成り立っています。

もし消えてしまったら、私たちの生活は、一変してしまうでしょう。極めて大きい役割を担うミツバチが、置かれている現実や、太古から続く人間との関係など書きました。

【 お伝えしたいこと!目次 】



  1. 身近なミツバチに起こる、消滅危機
    1. ミツバチに棲みづらい、現在の世界
  2. ミツバチが担う、極めて大きい重責
    1. 世界農作物の1/3を支えるミツバチ
    2. ミツバチは、最も優れた花粉媒介者
  3. ミツバチの減少、今置かれた現実
    1. ミツバチの失踪、蜂群崩壊症候群
    2. 養蜂業の衰退は、世界的な問題
    3. ミツバチ・チョウに迫る、消滅危機
  4. 蜂蜜は、神に資するスーパーフード
    1. ミツバチしか作れない、奇跡の蜂蜜
    2. ミツバチと人間、太古より続く深縁

1. 身近なミツバチに起こる、消滅危機

春の桜に花蜜を求めて訪れるミツバチ
▲ 日本の心の象徴「桜」、蜜を求め訪れるミツバチ。

1-1. ミツバチに棲みづらい、現在の世界

草花の生えた場所を訪れば、身近に出会えるミツバチ。実は今、大きな問題を抱えています。

世界の至るところで、「ミツバチがいなくなった」という報告が相次いでいます。未解明ですが、農薬、森林伐採、気候変動など、様々な要因が重なり合い、十数年後の絶滅まで危惧されているのです。

私たちが、日々食べる野菜や果物の実りは、多くがミツバチの受粉の恩恵です。

世界食糧の約1/3、全作物種数の約7割を、ミツバチの受粉が支えていると言います。そんな極めて大恩のあるミツバチが今、苦しんでいます。

2. ミツバチが担う、極めて大きい重責

花蜜と花粉をコロニーへと持ち帰るミツバチ

▲ 花蜜と花粉を仲間のもとへ持ち帰る、ミツバチ。

2-1. 世界農作物の1/3を支えるミツバチ

ミツバチは、人間が生産する様々な農作物に、大きく貢献してくれる花粉媒介者(ポリネーター)です。

  • 国連食糧農業機関(FAO)は、「ミツバチは、世界農作物の1/3以上の受粉を担っている」と述べています。
  • 国連環境計画報告書(UNEP)は、「世界食糧の9割を占める上位100種の作物のうち、7割以上がミツバチによる受粉を媒介している」と言及しています。

しかし、ミツバチは、欧米中心に生息数を減らしています。もしいなくなったなら、私たちが食べる野菜や果物は、命を繋ぐことができず、地上から姿を消してしまう可能性があります。

花粉を運び植物の繁殖を支える花粉媒介者
▲ 花粉を運んで植物を支える、超優秀な花粉媒介者。

2-2. ミツバチは、最も優れた花粉媒介者

ミツバチ以外にも、鳥やチョウなど、花粉媒介者(ポリネーター)が存在します。それら動物や昆虫たちとともに、「花粉の運び屋」として農作物の生産を支えています。

中でもミツバチは、受粉に貢献する「1番の花粉媒介者」と言われます。

ミツバチは、1つのコロニー(1匹の女王蜂を頂点とする群)に、圧倒的なミツバチ数を抱えます(2~5万匹)。そして、最長約3km先の花に向かって、一斉に飛び立ちます。

さらにミツバチは、特定の花蜜だけを、時に集めます。特定の花粉を、特定の花に運ぶ、効率良い受粉が可能です。最も価値が高い、花粉媒介者とされる理由です。

3. ミツバチの減少、今置かれた現実

一切の手を加えず蜜蜂が熟成する非加熱蜂蜜
▲ 巣には、2~5万匹のミツバチを抱えて育てます。

3-1. ミツバチの失踪、蜂群崩壊症候群

ミツバチが「忽然と消える」現象が、2006年秋、米国で報告されました。大量の働き蜂が、女王蜂や幼虫を巣に残したまま、失踪してしまったのです。

エサになる花蜜や花粉を、巣に運んでくれた働き蜂たちが、帰って来ません。残された女王蜂や幼虫は、やがて死滅してしまいます。

巣の周りに死骸がなく、外敵に襲われた痕跡もない、養蜂家は驚いたでしょう、、「蜂群崩壊症候群(CCD)」と言われ、北米、欧州、日本、台湾、インド、ブラジルなどで確認されています。

1950年頃、全米で約600万個あったコロニー(巣単位の群)は、2008年、約250万個まで減少したと言われます(農薬で、帰巣能力が喪失したのではと考えられています)。

日本の蜜源は40年で1/3に激減し衰退する養蜂業

▲ 40年で1/3以下に蜜源縮小、苦しい日本の養蜂業。

3-2. 養蜂業の衰退は、世界的な問題

減り続けた日本の養蜂家が、2020年に増加に転じました(飼育戸数:2020年10,021戸 → 2021年10,529戸)。

国産蜂蜜を見直す気運や、都市部の養蜂家への注目などから、養蜂の関心の高まりとされ、嬉しいニュースです。

けれども、ミツバチの確保が、とても大変な現実があります。採蜜意欲がいくら旺盛でも、蜜源の植栽面積が、縮小の一途だからです(1980年370,700ha → 2020年107,500ha)。

養蜂家は、花のある場所を探して、巣箱を置きます。養蜂家が増えても、蜜源がなければ、蜜が採れません。

国産蜂蜜がなければ、輸入蜂蜜を頼れば良いと言っても、楽観できなくなっています。蜜源の縮小は、世界的に進んでおり、ミツバチの大量死問題(蜂群崩壊症候群)も残っています。

出典:農林水産省「養蜂をめぐる動向」

蜜蜂と共に絶滅が危惧される花粉媒介者の蝶
▲ ミツバチに限らず、絶滅を危惧される花粉媒介者。

3-3. ミツバチ・チョウに迫る、消滅危機

国連環境計画報告書(UNEP)は、「北米のミツバチは、過去50年のどの時点と比べても、少なくなった。日本でも、養蜂家の1/4が、蜂群消失に直面した」と報告しています。

また「19世紀は、800mを超えて食物を見つけられたが、今は、大気汚染で200mにも満たない」と述べています。

広く昆虫全体に目を向けても、世界の全昆虫種のうち、約半数の種が減少傾向にあると言います。今世紀末までに、1/3が絶滅する可能性もあるとされます。

特に、ミツバチやチョウなど、花粉媒介の昆虫は、環境に敏感で、早くから減少が始まっています。世代寿命が短いこと、幼虫期の食物が限定されること、空間的広さが必要なことなどの特徴が、消滅を早めています。

4. 蜂蜜は、神に資するスーパーフード

糖度80度に達すミツバチ自ら熟成する純粋蜂蜜
▲ 蜜蓋が破れ溢れる蜂蜜、80度に迫る貯蔵蜜の糖度。

4-1. ミツバチしか作れない、奇跡の蜂蜜

現在、ミツバチによる受粉を、ドローンなどテクノロジーへ置き換える開発が、進んでいます。

しかし、ミツバチは、植物の実りとともに、「蜂蜜」という奇跡をもたらしてくれます。蜂蜜は、人の手で作れず、蜂蜜を生めるのは、ミツバチだけです。

また、蜂蜜のビタミンは、活性型です。人工で作られた不活性型ビタミンのサプリメントとは、質が異なります。

適量の蜂蜜は(1日大さじ2杯まで)、良いこと尽くめ。ビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵素、他にビタミンCを補ってあげれば、欠点ないほどに、美容に、健康に、栄養宝庫です!

美容と健康のため蜂蜜を愛用したクレオパトラ
▲ 美容と健康のため蜂蜜を愛用した、クレオパトラ。

4-2. ミツバチと人間、太古より続く深縁

ミツバチと人間の関わりは、何と1万年以上。蜂蜜は、人類最初の甘味料と言われます。

太古の人々は、これほど甘くて、栄養が高くて、保存食にもなる蜂蜜を、「神の食べもの」と崇めました。

古代エジプトでは、女王クレオパトラが愛用しました。ギリシャ・ローマ・インド・中国でも、世界のあらゆる文明で、食用に限らず、医薬品としても扱われた奇跡の食材です。

ミツバチは、今、大きな危機を迎えています。植物の実りを支える媒介者として、人間の健康を支える甘味料として、いつまでも長い関係が続いていくことを願います。

▼ もしミツバチが、消滅してしまったら、、こちらの記事も、合わせてどうぞ。


以上です。最後までお読みくださり、有難うございました。

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