商品詳細|不知火 秀品
減農薬、無化学肥料で、無理な肥大を促さず、柑橘自身の成長に沿って育てる不知火(デコポン)です。
甘味強く、円やかな酸味でバランス良く、ジョウノウ膜が薄くそのまま食せ、日持性にも優れます。
尚、「デコポン」名称は、熊本農協登録商標のため、正式名「不知火」、デコポンには括弧をつけて表記しています。
不知火(デコポン)は、皮の剥きやすい品種ですが、当園柑橘は、実が果皮に貼り付くように成長します。
実はこのような柑橘が、1級の甘味を有し、剥きやすい浮皮は、味が抜けやすく、過度な化学肥料の速成栽培に多いです。
果肉が果皮に貼り付ついて、剥きづらい不知火もありますが、甘味も微酸も備えた味わい深さを感じられるはずです。
制約が多い不知火(デコポン)の栽培環境が揃う、熊本県境の鹿児島県出水市。
・耐寒に弱い不知火を育てる、良好な陽射と17℃を超える平均気温。
・偏西風に乗って運ばれる不知火海のミネラルが、根張り・葉勢の弱さを助けます。
加えて、柑橘栽培に適す腐食質赤土の水捌け良い山麓傾斜地で、有機肥料と減農薬の土壌から、濃い不知火が育ちます。
両親は、ともに甘味が強いものの、果皮が剥きにくい「清見」と、果汁感の弱い「ポンカン」。
互いの弱点を補う柑橘として長崎県で誕生するも、栽培が難しく、外見悪く、敬遠され消えゆく運命でした。
そんな折、熊本県不知火町(現宇城市)へ苗木が渡り、時間を置くと抜群の美味であると発見され、栽培が本格化した異色の経歴を持つ柑橘です。
■ 作り手 「真鍋果樹園」 さん(鹿児島県)
鹿児島県北西部で、不知火海に面し、矢筈岳の山麓傾斜地、腐食質赤土に柑橘畑は構えます。
出水より南の土壌は、火山灰土で柑橘栽培に適さず、多雨も重なり味が薄くなりやすいです。
北は、九州一の柑橘王国・熊本ですが、気温が少し低く、酸が強くなりがちで、まさに柑橘栽培のスイートスポット。出水の風土が、濃い密度と甘味を育てます。
11月から1月にかけ、加温栽培→無加温栽培→露地栽培の不知火(デコポン)を順に収穫します。
無理な成長を促さず、柑橘自身のサイクルに合わせ、成長を待ち、完熟に近づき収穫期を迎えます。
収穫後は、貯蔵庫で追熟させ、円やかな酸味と、コクのある甘味を引き出し、バランスを整え発送します。
不知火(デコポン)の木は、根張りが少なくて弱く、肥料の質・量の加減が重要です。
葉を根こそぎ食べる蝶の幼虫が付着しやすく、細めな駆除が要り、乾燥を嫌いながら、水捌けと陽射を好みます。
毎日観察し、肥料は切れていないか、虫は付いていないか、土は乾いていないか。お嬢様で扱いづらいですが、大事にするほどに甘く美味しく育ちます。