角餅

自家栽培もち米「ヒメノモチ」を100%使用し、ヨイショー、ヨイショーと杵を振り上げ、つき上げました。

杵つき200回を数えると、もち米の粒子は完全に潰れ、気泡は押し出され、密度濃く詰まります。

上手についたお餅は格別で、煮溶けしにくく、むっちりキメ細やかで、弾力の噛み応えが実感できると思います。

 

丸餅

もち米を蒸籠(せいろ)でじっくり蒸し、200回を数え杵つきし、丁寧に手で成形し、仕上げています。

「よく伸びるのは、ちゃんと蒸して、ちゃんとついているから」です。網で焼く時は、目を離さないでくださいね。

プクーと膨らんで、網をくぐり抜け落ちてしまいます(苦)。それほどまでに滑らかに粘り良く伸びます。

 

ヒメノモチ

山形県内陸部、村山市に圃場を構え、極力使わない農薬、自家酵母で発酵熟成させた有機肥料で育てたもち米「ヒメノモチ」から生まれるお餅です。

ヒメノモチは、雪のように白い光沢を生み、表面が滑らかに粘って伸び、ほのかな甘味を感じさせるお餅を作ります。

精米では、栄養満点の胚芽を残します。僅かに見えるお餅の黄色い粒が胚芽になります。

 

杵つき餅,丸餅

かつてお餅は、正月に限らず、盆、彼岸、結婚、出産、葬式等、事ある毎につかれたものの、今や随分と「餅をつく」暮らしから遠ざかってしまいました。

それでも、杵と臼でつくつきたてのお餅には、特別な高揚感があります。

口にする機会は減りましたが、何かの節目で食すつきたてのお餅は、清々しく心が洗われる気持ちにさせてくれます。

 

■ 作り手 「こめやかた」 さん(山形県)

餅,無添加

11月から毎日、声を掛け合い、1人20回、数名でローテーションして、ぺったんぺったん200回つきます。

丹念に「杵でつく」お餅は、もち米が均一に潰れ、気泡が押し出され、キメ細かく強力なコシを生みます。

一方「餅つき機」のお餅は、もち米の硬い外層が潰れにくく、気泡を含みやすく、粗い舌触りになりやすいです。

 

餅,杵つき

つきたてが保温される炊飯器から一口大に千切っていただく。お餅の濃密感が口中に広がり、自然と笑顔が出ます。

目指すお餅は、「ふわっと優しく、ツヤっと輝き、食卓を明るくするお餅」です。

原始的で体力を要する「杵つき」ですが、美味しさの理に適い、他に優る味のない自信の杵つき餅を生みます。

 

餅,減農薬

「1993年の冷害は忘れない。たとえ陽が当たらずとも、へっちゃらで強い稲を作りたい。」米づくりの原点です。

自家製有機酵母を撒き、土を撹拌し、微生物の土壌分解を促し、養分に富んで、空気が十分に通った土壌を作ります。

柔らかい土中を深く張り巡る根は、多様な養分を吸い上げ、丈夫で上質なお米へと育てます。