庄内柿

多汁で甘味に優れ、完熟すると糖度20度にまで達する庄内柿。

硬い頃は、サクッと鮮度ある爽やかな甘味、熟すと滑らかなとろみが出て、緻密で柔らかで濃厚な甘味が感じられます。

そのまま味わうも良し、サラダや和え物に加えても良し、熟度変化を楽しむも良し。様々に異なる食味をお試しください。

 

平核無柿

庄内柿の正式名は、「平核無柿(ひらたねなしかき)」と言い、平らで核(種)の無い柿の意味です。

偏平で角が張り、果皮は鮮やかな橙色をなし、果肉は甘味と果汁を豊富に有します。

130年以上の歴史を持ち、「鶴岡農夫が越後商人より得た苗木に、一本だけ種のない柿が実った」突然変異が始まりとされ、庄内地方で代々受け継がれる柿です。

 

庄内,柿

当園は、鶴岡市朝日地区(旧東田川郡朝日村)に構えます。

月山から流れる赤川の扇状地に位置し、地下水が近く豊富な上、水捌け優れる砂質土壌が広がります。

加えて、寒暖が大きく(大気不安定で、日本三大雷地帯とされる雷ベルトが走ります)、果樹に適し、柿、梨、さくらんぼ、りんご、ぶどう等、近隣の旧羽黒町、旧櫛引町とともに県下有数の果樹地帯を形成します。

 

焼酎脱渋

脱渋方法は、「焼酎脱渋」と「炭酸ガス脱渋」の2通りがあり、当園は、伝統の「焼酎脱渋」にこだわります。

焼酎に約2週間さわし、渋が糖に変わる工程に長時間費やすことで追熟し、糖を乗せます。

短時間で効率良い「炭酸ガス脱渋」は、硬い食感が利点ですが、追熟前の脱渋のため、甘味が弱くなりやすい傾向があります。

 

庄内柿,訳あり

減農薬栽培、焼酎脱渋は、秀品と同じですが、風雨にさらされ多少の傷みを樹上で受けます。

枝キズ、サビ、シミ、変形、筋入り等の訳あり規格外品です(収穫後に傷付いた柿は、弾きます)。

尚、出来るだけ偏り少なく努めますが、梱包毎に訳あり度合に若干差が生じます。予めご了承頂けましたら幸いです。

 

■ 作り手 「金三郎十八代目」 さん(山形県)

柿,減農薬

当園は、草が茂る草生栽培(無除草、無肥料の自然農法)の柿づくりを行っています。

「イネ科雑草」は除草し、クローバー等「広葉雑草」は長く刈って残します。

クローバーは、土壌の水分飛散を守り、他雑草を防ぎ、窒素肥料にも成ります。環境に配慮し、より自然に育てます。

 

庄内柿,山形県

2007年まで74年間、日本最高気温を保持したほど(現在は埼玉県熊谷市)、山形県の夏は暑い。

日中上昇する気温と好天が、盛んな光合成を促し、一転、夜になると急速な気温低下が、生成された養分の消費を抑えます。

大きな寒暖と、名水「月山湧水」伏流水、水捌け良い砂質扇状地が、山形県一の果樹栽培種数を誇る地域を作ります。

 

庄内柿,柿

現園主は、18代目に当たり、古より多種な作物を育て、住民同士助け合い、厳しい環境を生きてきました。

現在も、庄内柿中心に、地域に根づく山菜、野草、在来野菜等、多種を手掛ける「百姓」を体現しています。

庄内柿を広める食事会、ワークショップ、農業体験を積極的に催し、田舎の楽しみや貴重な資源を伝える活動に力を注ぎます。