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食の図鑑【蜂蜜】






目次




ミツバチは蜂蜜をどうやって作るの?


花蜜と蜂蜜は異なるもの!


ミツバチが集めた花蜜が、蜂蜜と考えられがちですが、全く異なるものなんです。ミツバチを抜きにして人工で蜂蜜を作り出すことはできません。蜂蜜を生み出せるのはミツバチだけで、スズメバチなど他の蜂は、蜂蜜を作り出す能力はありません。

ミツバチたちは、コロニー (群れ) を守り、維持するために蜂蜜を作ります。
幼虫の餌にするため、花が咲かなくなる冬の保存食とするために蜂蜜を使います。




ミツバチが蜂蜜をつくる手順は?


野山に花の咲く季節になるとミツバチたちは、せっせと花から蜜を吸集
採集した花蜜は、ミツバチの体内酵素で分解され、体内で蜂蜜へ変化
蜂蜜を巣に持ち帰ったミツバチは、巣の中で働く仲間に、蜂蜜を口移し
蜂蜜を受け取ったミツバチは、空気に触れさせながら、巣の中で貯蔵
巣の中で羽根を羽ばたかせて風を送り、蜂蜜の水分を蒸発させて濃縮
糖度が80%前後まで上がると、ミツバチは蜂蜜の貯蔵部屋に蓋をする

花蜜の運搬するミツバチは、自身の身体と同じくらいの重さの花蜜を巣に運びます。たくさんの花を求めて、毎日20回も30回も巣と蜜源を往復します。 それでも、ミツバチ一匹が一生をかけて集める蜂蜜は、たったティースプーン一杯ほどにすぎません。




ミツバチの家族構成と分担役割は?


女王蜂・雄蜂・働き蜂で家族をつくる


ミツバチは単独では生きられず、コロニー (群れ) を作って集団で生活をしています。コロニーは、女王蜂・雄蜂・働き蜂で構成され、1つの巣の中には、1匹の女王蜂、2〜3千匹の雄蜂、数万匹の働き蜂がいます。

●女王蜂
コロニーに1匹しか存在しません。女王蜂は、働き蜂・雄蜂と異なり蜂蜜を餌とせず、ローヤルゼリーを食べて育ちます。他の蜂より体は大きく、寿命は長いです。仕事は卵を産むことで、多数のオスと交尾し、春から夏にかけて毎日2000〜3000個の卵を巣に産み続けます。

●雄蜂
無精卵から産まれた蜂。繁殖のみの目的で存在し、繁殖期はコロニーの10%をオス蜂で占めます。
女王蜂と交わったオス蜂は生殖器を女王蜂の体内に残し、直後に死にます。交尾をしなかったオス蜂は、しばらくは働き蜂から蜜をもらって生きていますが、やがて巣から追い出され、死んでしまいます。

●働き蜂
受精卵から産まれた蜂。全てメス蜂です。
コロニーの中の大多数を占め、卵は産みません。女王蜂が出すフェロモンが繁殖能力を奪っていると言われています。働き蜂は成長するに伴い、幼虫や女王蜂の世話・巣作り・蜜の貯蓄・採蜜など様々な仕事を行ないます。




働き蜂はほんとに仕事がいっぱい!


働き蜂の役割は
・世話係:生後3日後、巣房を掃除し、幼虫に餌を与え、女王蜂の世話
・左官係:生後7日後、ローヤルゼリーを分泌し、巣作り
・貯蔵係:生後10日後、採集してきた働き蜂から蜜を受け取り、蜜房貯蔵
・防衛係:生後14日後、出入口でスズメバチや鳥など敵の侵入に命を張る
・採蜜係:生後20日後、いよいよ羽ばたきの時!花蜜の収集に外の世界へ

働き蜂の寿命は、約30日間ととても短いです (命が切れるまでの最後の10日間、必死に花蜜を集めて死んでいきます)。なんだか切ないですね...




蜂蜜の栄養成分


蜂蜜の主成分 ”糖” 固まりやすい蜂蜜とは?


野山に咲く花蜜の糖度は、約40%未満でシャビシャビですが、蜂蜜の糖度は、約80%でとろりとしています。
花蜜は、主に “ショ糖” という砂糖と同じ糖で出来ています。対して蜂蜜は、ミツバチの持つ体内酵素で ”ショ糖” を分解・成熟させた “ブドウ糖” と “果糖” で出来ています。

ブドウ糖と果糖は、単糖類と呼ばれ、これ以上分解する必要がなく、砂糖よりも消化・吸収が早いので、すぐにエネルギーとして活用でき、すばやく身体を癒してくれます。
また、蜂蜜は、自己殺菌能力が高く、ほとんどの細菌の活動を停止させてしまうため、保存性が良く、冷蔵の必要性もありません。何年置いてあっても腐ることはないのです。

成分構成は、糖類 (果糖・ブドウ糖・オリゴ糖) が全体の約80%を占めます。
室温で濁ってしまったり、冬場に固まってしまったりする蜂蜜がありますが、この現象は、果糖よりもブドウ糖の割合が多いと起こりやすく、結晶化されやすい蜂蜜といえます。
果糖やブドウ糖の比率は、花の種類によって異なります。代表的なところでは、”アカシア” ”栃” 蜂蜜は果糖が多く、”菜の花” 蜂蜜はブドウ糖が多いことで有名です。




ビタミン・ミネラル!豊富な活性型栄養素


●蜂蜜の栄養成分
蜂蜜に含まれる栄養成分は、ビタミン類・ミネラル類・アミノ酸・酵素といった栄養素が豊富に含まれており、非常に栄養価の高い食品です。

・ビタミン (ビタミンB1・B2・B6・B12・C・K・ナイアシン・葉酸など)
・ミネラル (カリウム・マグネシウム・リン・亜鉛・鉄・マンガンなど)
・アミノ酸 (ロイシン・アルギニン・グルダミン酸・アスパラギン酸など)
・その他 (ブドウ糖・果糖・オリゴ糖・酵素・ポリフェノールなど)


●蜂蜜のビタミン
蜂蜜に含まれているビタミンは、非常に良質なものであることが分かっています。
ビタミンには、 “活性型” と “不活性型” があり、蜂蜜に含まれるビタミンは92%が “活性型ビタミン” とされています。人工的に作られたサプリメントなどの “不活性型ビタミン” とは、ビタミンの質が全く異なるというわけです。ビタミンの研究が進むにつれて、少量でも “活性型ビタミン” は、大量の “不活性型ビタミン” より効き目があるといわれています。

●蜂蜜のカロリー
蜂蜜は濃厚で甘いので、カロリーが高いという印象を持ちますが、実は、砂糖より甘みが強いにもかかわらず、カロリーは少ないのです。
同量で比較してみると、ショ糖 (上白糖) 100g当たり384キロカロリーであるのに対し、蜂蜜100g当たり294キロカロリーとなっています。同じ甘味料でも、砂糖より太りにくいんですね。




驚くべき蜂蜜の効能・美容効果!


疲労回復・整腸作用など効能効果いろいろ


蜂蜜は古代より食用・甘味料としてだけではなく、薬用として使われてきた歴史があります。紀元前1550年前に書かれた古代エジプトの医療書には、何と、蜂蜜から作られた円形脱毛症の薬まであったらしいです!まさに古代文明恐るべしですね!

●疲労回復効果
蜂蜜の主成分はブドウ糖と果糖であり、構造が単純な単糖類なので、胃腸に負担を掛けず、短時間で吸収されます。身体が弱っていたり、疲れが溜まっていたり、スポーツ後の肉体疲労であったり、効率良く栄養を吸収することができ、効果的な疲労回復が期待できます。

●便秘・下痢の両方に効く!整腸作用効果
蜂蜜のオリゴ糖・グルコン酸が整腸作用を司るビフィズス菌を増加させ、慢性的な便秘・下痢といった症状の緩和・改善に効果があるとされています。
古代ギリシャの医学の父 ”ヒポクラテス” も「蜂蜜は緩下剤として重用」と記し、中国の漢方書物も、イスラム教預言者 “モハメット” も、下痢の時は蜂蜜を食べるようにと推奨していたそうです。

●動脈硬化・高血圧の予防効果
アメリカの医師 “ローランド” は「動脈硬化と心疾患に蜂蜜は欠かせない」と述べています。
これは、蜂蜜のコリン・カリウムの働きにあるとされています。血管を拡張させて血圧を下げ、悪玉コレステロールの沈着を防いでくれる働きを持っており、高血圧の予防に効果的なのです。カリウムは「自然の降圧薬」などとも称されているそうです。

●せき止め・口内炎治療・擦り傷治療の殺菌効果
高濃度の糖分・グルコン酸によって、殺菌消毒作用・繁殖抑制作用が働き、強い殺菌・抗菌・消毒効果を発揮します。このため、風邪の予防、せき止め、口内炎の治療、擦り傷の殺菌治療などに有効です。アメリカの大学の研究チームが行った調査によると、小児用の市販薬よりも蜂蜜の方が効果的であったという結果も出ているとか。

●二日酔いの解消・防止効果
蜂蜜に含まれる果糖は、肝臓内のアルコール分解を助け、血中アルコール濃度を下げる働きを持っています。さらにコリン・パントテン酸は、肝臓の強化作用があり、二日酔いの防止・解消に効果的です。
飲み過ぎに蜂蜜を舐めると頭が早く冴え、深酒をする前などは蜂蜜を舐めておくと酔いの防止に繋がります。普段からお酒を飲み続け、肝臓に負担をかけている方には、まさに蜂蜜はうってつけの薬と言えるでしょう。




美肌・ダイエットなど美容効果いろいろ


しっとりすべすべの美しい肌は、女性にとって理想の1つですよね。

蜂蜜は "食べる化粧品" とも呼ばれ、昔から愛用されてきました。
世界三大美女の1人、エジプトの女王クレオパトラは、「美しい肌を保つためにハニーパックを愛用していた」という伝説があります。
中国では、明の時代から “そばかす” を取るのにも使われていたといわれています。



●美しい肌をつくる天然の保湿効果
蜂蜜は保湿力が高く、吸水力・浸透力にも優れ、抜群の潤い効果があります。ビタミンB群・ビタミンC・ナイアシンなどのビタミン類、カリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄分などのミネラル類が豊富に含まれ、肌を健康に保ってくれます。また、蜂蜜には天然の殺菌作用があるので、ニキビ・おできの原因となる細菌の繁殖も抑えてくれます。
さらに蜂蜜は、化学薬品と違い、毒性や副作用が全くなく、アレルギー反応もほとんど起らないことが医学的に証明されています。

●ダイエット効果
砂糖1に対し、蜂蜜0.57が同じ甘さだといわれています (砂糖大さじ一杯 = 蜂蜜小さじ一杯。料理に使うとき約半分と覚えておくと良いでしょう)。
また、砂糖は100g当たり348キロカロリーですが、蜂蜜は100g当たり294キロカロリーです。蜂蜜は砂糖よりも甘みが強いにもかかわらず、砂糖より低カロリーという理想的な甘味料です。
普段から、砂糖の代わりに蜂蜜を利用するようになれば自然とダイエットをしていることになりますね。
例えば、コーヒーを愛飲している人はシュガーから蜂蜜に替えたり(コーヒー蜂蜜が一番の好相性)、ヨーグルトに入っているグラニュー糖に替えて蜂蜜を使ったりするのもお勧めです。

●肌・髪・爪など美人をつくる豊富なビタミン
蜂蜜は、身体の内側からも外側からも、ピチピチで健康な身体をもたらしてくれます。
蜂蜜には、細胞の再生と成長を促すビタミンB2、たんぱく質の代謝を促すB6、ハリを保ちシミやシワを防ぐビタミンC、細胞の老化を抑えるポリフェノールなど、美しい肌づくりには欠かせない栄養素が多く含まれています。
日頃から、食パン・コーンフレークにかけたり、紅茶・ミルクに入れたりと、蜂蜜を食べることで、瑞々しい心と身体の健康美人へ!




蜂蜜との上手な付き合い方!


固まってしまった蜂蜜の溶かし方


蜂蜜は、低温になると固くなりやすいです。
結晶化していくと、クリーミーな食感になり、パンなどに塗って食べると何とも言えない特有の美味しさがあります。これも楽しみ方の一つですが、カチカチな状態になってしまうと、料理などには使いにくいですよね。
固まってしまった蜂蜜の溶かし方をご紹介します。

1. 鍋の中に水を入れ、蜂蜜の入ったビンごと入れ、フタを外します。
2. 水から徐々に熱していきます。湯の温度は、50〜60℃に保ちます。いきなり熱いお湯に入れると、ガラスが割れたり、熱に弱いビタミンなど有用な成分が壊れたりします。
3. 溶け始めたら、菜箸などで突きながらかき混ぜます。
加熱しすぎると、色が濃くなり、風味が変わってしまいますので注意しましょう。蜂蜜が溶けてきれいな透明になるまで時間は結構かかります。ツブツブが残っているようでは不充分で、完全に溶けていないとまたすぐ結晶し、固まってしまいます。一度湯煎した蜂蜜は再び結晶しにくくなります。
4. 完全に溶けたら冷却します。
冬なら窓辺で大丈夫です。味は変わりませんが、ゆっくり冷却すると色がやや濃くなります。

ちなみに、電子レンジとの併用で、時間はかなり短縮されます。
ただし、温度が大切なので、様子を見ながら加熱のしすぎには注意しましょう。「ミルク温め・みそ汁温め」の機能があれば、それに設定します。30秒から1分単位で様子を見ながら繰り返して半分くらい溶かし、あとは同様に湯煎で溶かします。




保存は常温 (20℃前後) もしくは冷凍庫


蜂蜜の大敵は、”直射日光” と “湿度” です。
直射日光にあたる場所に置いておくと、味が変質してしまうので、戸棚の中など暗いところに保存しましょう。適温は常温 (18〜24℃)前後です。

低い温度 (5℃〜14℃くらい) ですと、白く固まりやすいですが、結晶化しても、蜂蜜の品質に何ら問題はありません。蜂蜜の成分であるブドウ糖が固まっただけ。固まるのは、加工されていない天然の蜂蜜の証拠でもあります。
固まるのを避けるのでしたら、果糖の成分が多い “アカシア蜂蜜” を選ぶか、20℃前後の環境で保存しましょう。

また、蜂蜜が固まる温度は、狭い範囲 (5℃〜14℃くらい) ですので、実は冷凍庫に入れておいても固まりにくくなります。ただし、粘度が下がりますので、ジャムのようには使えないかも!?




賞味期限はあってないようなもの!?


蜂蜜は、天然の保存食とも呼ばれ、基本腐ることはありません。
蜂蜜の殺菌力は強く、古代エジプトではミイラ創りの防腐剤としても使われていたほどです!冷蔵庫に入れていなくてもヘッチャラです。

賞味期限は、個々の生産者の判断で設定されていますので (2〜5年くらい)、目安にしてください。糖度が低い蜂蜜でも2年は美味しく食べられます。
賞味期限を過ぎた蜂蜜を食べても、全く問題はありません。単に風味が落ちている可能性があるだけです。水飴や人工甘味料などで水増しされた蜂蜜でない限り、10年・20年経っても食べられます。

風味が落ちた古い蜂蜜は、砂糖の代用品として煮物などの調理に使い、新しい蜂蜜は、トーストに塗るなど直接食べるのに使うなど、上手に使い分けるのも良いですね。ただ、パンくずや水滴が蜂蜜の中に混入してしまうと、そこからカビが発生しやすくなりますのでご注意ください。




スプーンに蜂蜜がくっつかない裏ワザ


蜂蜜にはやっかいな特性がありますね。とろ〜りネバネバの粘度です。
料理に蜂蜜を使う際、計量カップでccを計ったとしても、その蜂蜜が計量カップにくっついてしまい、残ってしまいます。適量を入れるなんて出来ずに、結局は丼勘定で料理に使っていませんか?

そんな悩みを一発で解消する方法です!スプーンや計量カップをお湯で濡らしてから使ってみてください。すると、蜂蜜がスプーンに残らず綺麗に取れちゃいますよ!




用途は広いんです!料理の裏ワザ


蜂蜜には、隠されたパワーがたくさんあります。

●ご飯が美味しく炊けるんです
蜂蜜に含まれるアミラーゼという酵素が、デンプンを分解して、ご飯の甘味をより引き出してくれます。また、蜂蜜の糖分がお米の保水力を高め、ふっくらと炊いてくれます。
分量は、お米二合に対して小さじ1杯の蜂蜜を、お米をといだ後に加えて30分ほど漬け込んだ後に炊きます。安いお米でも、高級米に近い味になりますよ。色と香りの薄い蜂蜜 (アカシア・トチなど) を使うのがお勧めです。

●お肉が柔らかくなるんです
蜂蜜は、保湿力・保水力・浸透力に優れています。
お肉を加熱する際に蜂蜜をかけると、蜂蜜が肉に浸透し、肉汁の流出を防ぎ、肉組織の収縮も防ぐため、柔らかい肉になるのです。中華料理人が焼豚を作るときは、蜂蜜を入れるそうです。

●お魚の臭みが消えるんです
蜂蜜の酸が魚の臭いの揮発を抑え、蜂蜜から生まれる香り成分が魚の臭いを掻き消してくれます。
煮魚・焼魚・炒め物など、砂糖に替えて蜂蜜を使うと、コクや照りが増して、見た目も味わいも美味しいですよ!

●翌日のカレーでも固まらないんです
カレーの隠し味として蜂蜜を入れると、コクが出て美味しくなります。
ただ、火を止めた仕上げで入れると、インドカレーのようなサラサラカレーになります。これは、蜂蜜に含まれるアミラーゼという酵素がデンプンを分解するからです。カレーを煮込んでいる最中に入れれば、アミラーゼは75℃以上で失活し、とろみは失われません。分量は、4人分のカレーに対し、小さじ1杯見当で良い隠し味になります。
尚、サラサラカレーは、冷蔵庫で保存しても翌日固まることはありません。蜂蜜を入れるタイミング一つで、インドカレーや洋風カレーになりますね。




歴史の雑学いろいろ!


古代人にとって蜂蜜は ”神の食べ物”


ミツバチと人間の付き合いは、何と1万年以上ともいわれ、世界で最初の天然甘味料として知られています。

ギリシャ神話の最高神ゼウスは「蜂蜜とヤギの乳で育てられた」とされており、古代エジプト・ローマ・インド・中国など、世界中のあらゆる文明において、食用としてだけでなく、傷の治療・殺菌・保湿など医薬・美肌の媚薬としても使われていました。
太古の人たちにとって蜂蜜は、甘く・美味しく・栄養価の高い・保存食で、かつ薬にもなる奇跡であり、“神の食べ物” として崇められていたのです。

古代エジプトでは、特権階級の人々しか食せず、女王クレオパトラは、肌の染みを取り、保湿のために蜂蜜を使用していたといいます。
高い殺菌力は、ミイラ造りの防腐剤としても使われ、ツタンカーメン王は蜂蜜の壷と共に埋葬されたそうです。アレキサンダー大王は死後、遺体を蜂蜜漬けにしてバビロン (イラク) からアレキサンドリア (エジプト) まで運ばせたとも伝えられています。まさか!ですが、エジプト・ピラミッドから発掘される蜂蜜は、殺菌力が高く、今でも食べられるほどだといわれます。

スペイン・アラーニャの洞窟の壁画には、女性が高い崖で蜂の巣を採集しようと手を伸ばした絵があります。彼女の周りには、大きく描かれたミツバチが飛んでおり、蜂蜜を手に入れるために危険を冒さなくてならなかったことを物語っています。

蜂蜜と人間の関わりは深く、太古の人間にとって、蜂蜜は、なかなか手に入らない貴重な甘味であり、栄養源であったのです。




ハネムーンの語源は蜂蜜から!


ハネムーンは、今では新婚旅行を指す言葉にもなっていますが、”ハネムーン (蜜月) “ は蜜のように甘〜い、結婚後最初の1ヶ月のことです。

もともとは、ゲルマン民族の風習のようで、新婚夫婦は1ヶ月間、蜜酒 (蜂蜜を発酵させて作る蜂蜜酒) を飲むというのが習わしだったそうです。
この蜜酒を飲んでいる期間を蜜月、ハネームーンといっていたわけです。蜂蜜は古代において、新たなカップルの誕生を祝う、神聖なものでした。




養蜂の雑学いろいろ!


蜜猟 (ハニーハンター) から養蜂への脱皮!


イギリスに「蜂蜜の歴史は人類の歴史」ということわざがあります。
かつて蜂蜜は、人類の唯一の甘味料でありました。人は、蜂蜜を得るために、全身を刺されたり、高所に登ったりという危険を冒してまで、ミツバチの巣を奪取する ”蜜猟” を行っていました。それほど蜂蜜は、貴重で重要な食料だったのです。

やがて、ミツバチを飼う “養蜂” を行うようになっていきます。
養蜂の最古は、紀元前2500年頃の古代エジプト文明の壁画に、ミツバチの巣箱から、蜂蜜を取り出している様子が描かれているそうです。紀元前300年には、ミツバチの巣箱を船に乗せて、ナイル川を移動する移動養蜂も始まっていたと言われています。

現在見られるコロニーを壊滅させずに、持続的にミツバチを飼育する “近代養蜂” が見られるようになるのは、19世紀半ばのアメリカからのことです。その後、取り外し可能な長方形の巣枠・蜜蝋を六角形模様にした巣礎・巣から蜂蜜を取り出すための遠心分離器などが発明され、今に至っています。




日本の養蜂は江戸時代から!一時世界一の技術


日本での養蜂の始まりは、642年 (飛鳥時代) とされています。
『日本書紀』では、643年に大和三輪山 (奈良県桜井市) で養蜂をしていたという記述が残されています。ただ、食用というよりは、主に宮中への献上品・薬用品としての用途だったようです。
巣箱を使った養蜂が始まったのは、江戸時代に入ってからとのことです。

その江戸時代の日本の採蜜技術は、ヨーロッパよりも進んでいたことが認められています。
ヨーロッパではミツバチを皆殺しにしてから巣を壊し、採蜜していました。
一方、日本では、「巣箱のフタを叩き、ミツバチが巣の後側に逃げた隙に巣の2/3を切り取り、採蜜をする。残りの1/3はそのままにしておけば、ミツバチが元通りに繕うため、一つの巣から何度でも採蜜ができる」と、経済的かつ人道的な採蜜方法がとられていたようです。




偽の純粋蜂蜜にご注意を!


加工処理で蜂蜜には3つのタイプがある


蜂蜜=甘味料というイメージが強いからでしょうか!?
蜂蜜の生成の違いはあまり意識をされていないかもしれませんが、蜂蜜には加工処理によって3つのタイプに別けられます。

―秧菲蜜:一切の加工処理を行わない天然そのままの蜂蜜
加糖蜂蜜:水飴や異性化糖 (人工甘味料) などを人為的に加えた蜂蜜
精製蜂蜜:加熱し、減圧釜などにより臭い・色を取り除いた蜂蜜

このうち、最も高品質なのが “純粋蜂蜜” です。
ミツバチが採ってきた花蜜の水分を、ミツバチ自身の手で蒸発させ、濃縮したもので、水分含有率が23%以下 (国外産の蜂蜜ならば20%以下) になったものを “純粋蜂蜜” いいます。




海外産の蜂蜜の方が高品質!?


ヨーロッパ・アメリカ・ニュージーランドなどでは、蜂蜜との歴史が長く、「蜂蜜は、自然そのままを詰め込んだもので、人間の手が加えられていないもの」という蜂蜜に対しての意識が高く、厳しい法律も課されています。

対して日本では、高品質の国産蜂蜜をつくる生産者もたくさんいますが、蜂蜜に対する法律の取り決めが甘く、加熱処理を施して濃度を高めても、人工甘味料を混ぜて水増ししても、”純粋蜂蜜” とラベルに表記され、売られているものも多くあるそうです。

「蜂蜜は蜂蜜でしょ!」とあまり意識していないかもしれませんが、脱臭・脱色する加熱過程は、蜂蜜に含まれる本来のビタミンやミネラルなどの栄養素を破壊し、香りも飛ばしてしまいます。ほとんど “ただの甘い水” のようになってしまいます。

加熱も、増量も、表示義務がない上に、”純粋蜂蜜” と表示しても良いことになっているのが現状ですので、本物志向の消費者にとっては、少々厄介なことかもしれませんね。




なぜ多くの業者は加熱処理をするのでしょうか?


加熱処理をする日本の蜂蜜業者は多いです。
蜂蜜を加熱処理しなくても、衛生上、全く問題ありません。まして、加熱すると、ビタミンやミネラルなどの栄養素が壊れてしまいます。では、なぜ蜂蜜は加熱処理されるのでしょうか?以下のような理由が考えられます。

生産効率を高めるため
ミツバチが巣に持ち帰った蜂蜜は、水分をまだ50〜60%とたっぷり含んだ状態です。ミツバチは、3日ほどかけて、約20%の水分になるまで蒸発させます。同時にミツバチから体内酵素が分泌され、より純度の高い蜂蜜へと熟成されていきます。
しかし、巣に持ち帰ったばかりの蜂蜜を搾り取って、過熱して水分を飛ばしたり、人工甘味料などを添加し、糖度を上げたりした方が、生産効率は高いのです。

瓶詰め作業を容易にするため
天然そのままの “純粋蜂蜜” は固まりやすいです。加熱することで、蜂蜜を柔らかくし、工場での瓶詰めなど作業工程を進めやすくできます。

国民の蜂蜜に対する認識不足!?のため
「結晶化する固まりやすい蜂蜜は品質が低いのでは?」という誤解を招きやすく、見た目も悪く、取り扱いも面倒なため、結晶に成りにくくするために加熱されます。また日本人は、香りが薄く・クセのないものが好まれる傾向にあること、加熱処理による栄養素破壊があまり知られていないことも、理由にあるのではないでしょうか。

自然のありのままの蜂蜜は、種類によって、香りや味わいにクセを感じるかもしれません。ですが、ワインやチーズを楽しむようにバラエティ豊かな蜂蜜の自然の味わいを楽しんでいただけましたら幸いです。




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