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2015年5月 島根県(お米・いちじく・岩牡蠣)の生産者を訪ねて



2015年5月、島根県の生産者・生産現場を訪ねてまいりました。
田植え・柄振り作業の応援、有機・減農薬いちじくを作るための苦労、岩牡蠣の漁・殺菌工程など、生産の現場で思う雑感を綴りました。

岡田屋さんを訪ねて《お米生産者 島根県邑智郡川本町》


昼夜差20℃にもなる土地で作るコシヒカリ


2015年5月10日(日)、11日(月)
島根県西部・中国山地の山間部、島根県川本町の棚田で有機JAS認定米を作る岡田屋・三宅さんを訪ねた。

訪問は朝6時半。この時間帯、山間部特有の濃霧で、周囲はほとんど見えなく、そして寒かった…。でも、こういう日は良く晴れるという。

その通りに8時頃から一気に晴れ、太陽の光が降り注ぐ。昼夜差20℃近くにもなる寒暖の激しく暑い一日が始まった。

田植えを待っている苗には、霧の水滴がビッシリとついている。霧の水分は、夜間の冷え込みから、日中の一気に上がる気温上昇を和らげ、作物にじっくりと旨味と栄養を蓄積させるのだそうだ。


地道に繰り返す土の撹拌と柄振りの作業


ふかふかの土壌を作るために、何度も何度もトラクターで土の撹拌を繰り返されていた。

その後、柄振り(トンボのようなもの)の作業で、水面下の土を平らにし、石などは取り除く作業が続く。田植えはこの後になる。

苗がきちんと土に植わり根張りを良くするために、張られた水の高さを均一にして稲の生育の差を無くすために、柄振り作業を繰り返す。

この柄振りが…実に難しかった。
今年は直播きにも挑戦をするために、より綺麗な平らの田が求められる。水抜きをして、まんべんなく田を乾燥させるために、水溜まりを極力作らないようにしなくてはならない。必須だが労力のかかる重労働。


不純物を一切含まない純粋培養されたような水


美味しいお米に、「水」は絶対条件。
田んぼには、最初に山から降りてくる誰の手にもかかっていない水が使える。
この水が本当に冷たい!「冷たい水は、成長が遅れ、収量も少なくなりますが、お米の味わいは凝縮し、強い甘味を作るんです」という。

水源となる山の山頂にも登ってきた。
三宅さんは、この山の間伐や手入れなど、山の管理まで行っているという。水が綺麗でないと自生しない「わさび」も生えていた。

山で存分に蓄えられた水を使い、排ガス・空中浮遊の農薬・不純物のない山の上で、無農薬・有機JAS認定の極上米は作られる。


伊藤農園さんを訪ねて《いちじく生産者 島根県出雲市多伎町》


周囲の農家さんとは全く違った景観をつくる伊藤さんの畑


2015年5月12日(火)
島根県出雲市多伎町にて、減農薬・有機栽培で希少品種イチジク《蓬莱柿 (ほうらいし)》を生産するエコファーマー認定農家・伊藤農園さんを訪れた。

8月初旬に結実するイチジクの小さな実が顔を出し始めたこの時期、伊藤さんのイチジク畑の景観は、周りのイチジク農家さんの畑とまるで違う。写真を並べると一目瞭然!葉が少なく、茶色い土壌が良く見える。

葉が少ないのは、枝・芽・葉をかなり剪定して取り除くから。だからスカスカの樹に見える。
1本の樹に生らす果実を制限し、枝の節の間隔まで注視している。「節目の間隔まで、こだわっている農家さんはほとんどいないと思いますよ」と苦笑された。
さらに「芽が出た時には、既に成長した姿は決まっています。芽が出る前が本当に大切なんです」という。


虫・草との闘い…有機栽培の苦労


土壌が茶色いのは、草を刈り続けているから。

有機栽培は、「虫との闘いです」という。
どうしても養分を蓄えた有機土壌には、草が生える。台風6号がやってきたこの日も、畑に出て草を刈り、虫の発生を防いでいた。
畑に伺うなり一声が、「畑の綺麗さを見てよ!草が無いだろう」でした。それだけ草刈りが大変なのだと実感する。

この時期は、除草や剪定に明け暮れ、そして収穫期に突入する。イチジクはとても繊細で、枝や葉の切り方、剪定時期のズレだけで枯れてしまう。虫もすぐに発生し、病むと他の樹にも伝染しやすい。常に樹と向き合い、収穫まで休みなんて一日もないという。

細目に草を刈り、虫を避け、大事に育てていく。イチジクと向き合う伊藤さんの目は本当に厳しい。


南国エキゾチックな濃厚旨味!減農薬・有機栽培イチジク


イチジクの一玉一玉を丁寧に育てる伊藤さん。
召し上がっていただきたい味わいは、ネットリ濃厚で野性味溢れる深い旨味!収量重視から決別したイチジクの美味を是非感じてもらいたい。

ここ多伎町は、一年中、対馬暖流のミネラルを含んだ高湿度の潮風を受け、生育時は少雨で晴天が多く、冬季は大敵である降霜がほとんどない。イチジク栽培に適した土地であり、その多伎町の中でも伊藤さんの農園は、高台に位置し、水はけが良く、保肥力に優れた粘土質土壌の環境にある。

昨年に食べた伊藤さんのイチジクは、ビッシリと詰まった花種のツブツブが、口の中でプチプチと弾け、甘味たっぷりのネットリ濃厚なエキゾチックな風味が存分に感じられた。今年もその季節が近づいてきた!


美保丸さんを訪ねて《岩牡蠣・サザエ生産者 島根県隠岐郡隠岐の島町》


綺麗な海域で育つ濃厚・岩牡蠣の生産現場


2015年5月13日(水)、14日(木)
島根県隠岐の島町にて、岩牡蠣・サザエを生産する美保丸・石田さんを訪問。5月のこの時期に旬を迎えた岩牡蠣の生産現場を見てきました。

隠岐の島最北端・中村地区に構える美保丸さん。
ここの海域は、生活・工業廃水がほとんどない。隠岐の中でも特に綺麗な海が広がっている!
さらに急峻な山から中村川を伝ってプランクトンが豊富に流れ込む湾口が、濃密な海のミルク「岩牡蠣」を育んでいる。

美保丸さんでは、漁船に同乗させてもらい、岩牡蠣漁を見せてもらった。まず釣り上げた岩牡蠣の周りには藻がビッシリと茂っていた。ここの段階から出荷するまでには、まだまだ多くの工程があった。


フジツボを取り除く、地道な作業


藻を取り除いて洗浄し、7〜8個がダンゴ状態に重なり合った岩牡蠣を、ドリルを使って、1つ1つ剥きとり、その中で形よく育っているものを選別し、フジツボなどの余計な付着物を削り、洗浄し、再び海に戻して育成させる。
海に戻して、何年と育成している岩牡蠣もあるという。

育成した岩牡蠣の身入りを確認した後、殻を磨き、フジツボなど付着物を丁寧に削り落とす。
この作業が難しい…。回転した削り刀に岩牡蠣を当てて削るのだが、削り不足だったり、削り過ぎて身の部分まで達してしまったり。初めのうちは、手伝いに入っているんだか、迷惑をかけているだけなんだか…。
次第に慣れてくると、声なく黙々と、次から次へと揚がってくる岩牡蠣1つ1つを磨き続ける。実に地道な作業が続く。普段僕らが手に取る岩牡蠣は、こういった作業があってのことなのだと改めて思う。


生でも食べられる安全な岩牡蠣をお届けするために


出荷前の最後の工程は、紫外線殺菌の海水プールで24時間以上の流水浄化を行う。

岩牡蠣は、たくさんの水を飲んで、吐き出すを繰り返す。お腹の中を綺麗に浄化した後、出荷となる。

ちなみに、生食用が新鮮な牡蠣で、調理用が古い牡蠣ではありません。殺菌設備が整った工場できちんと殺菌されたものが "生食用" である。

石田さんは、より安心・安全な岩牡蠣を提供するために、検査などの品質管理を徹底し、出荷される全ての岩牡蠣で殺菌海水の流水浄化を実施する。
他にも、採取海域の海水検査(ウイルス・菌・貝毒検査)や浄化水槽検査など、検査基準を全て満たした上で、出荷となる。


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